人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ラーメン店からの眺め

 2月になったので、現在のブラッド・オレンジの写真をお見せしよう。ご覧のように、大きい方のモロだけが、かろうじて緑の葉を残しているのだが、その葉も全体に萎れていて、根元に近い葉は枯れている。温暖な地方に生息するブラッド・オレンジにとって、この冬の寒さはかなり過酷なはずだが、それでもこれだけの状態を維持できているのは、あっぱれと言いたくなる。このままの状態で冬を越せれば、春には大きく成長するのではないかと、密かに期待している。一方、小さい方のモロとタロッコはほぼ立ち枯れの状態である。それでも、昨年同じような状態からタロッコが春に新芽を出すのを見ているから、まだ諦めるのは早すぎるだろう。何とか生き延びてもらいたいものである。このところ、あまり変わりばえしないのだが、1週間に2度くらい水をやり、毎朝3つの小鉢をできるだけ日当たりのよい場所に置いて一喜一憂しながら眺めるのが日課となっている。
ラーメン店からの眺め_b0347607_23531442.gif
 今日は、K大学の附属病院で外来診療を終えた後、所属する大学へ向かう途中、1号線から湖岸通りを通り、久しぶりに天下一品に立ち寄ってラーメンを食べた。天下一品のこってりラーメンは昔から小生のお気に入りであるが、最近は、歳のせいか、そんなにしょっちゅう食べたいと思わなくなった。せいぜい半年に1回くらいしか行っていない。今日もラーメンを食べたくなったというわけでなかった。それよりむしろ、琵琶湖の風景を眺めなら昼食を取るのも悪くないと思ったのである。意外に思われるかもしれないが、この御殿浜店は、数あるラーメン店の中でも眺めの良さでは屈指である。下の写真は、窓際の席に座ってラーメンが来る前に窓の外の景色を撮ったものである。右下に黒いお箸の束と窓ガラスの「一」のマークが、その向こうに琵琶湖、そして、対岸のさらに遠方に三角に見える三上山が写っている。
ラーメン店からの眺め_b0347607_23532357.gif
 食後、店の外に出て湖岸から近江大橋と比良山系を写真に収めた。この冬は雪が多く、白銀に輝く山々は壮麗で見飽きることがなかった。
ラーメン店からの眺め_b0347607_23533447.gif
 大学では、定期試験の採点結果と出席点(平常点)を集計して、授業科目の成績をつける作業に追われている。院生の修士論文の添削や卒業研究の発表の指導に加えて、海外の学術雑誌から依頼された査読なども平行して行っているが、まずは、締切が迫っている案件から片付けなければならない。それらのことをしている間に、日が暮れて帰る時間になっていた。
 車で帰宅途中に7時のニュースで、株が今日もまた大きく値を下げたことを知った。小生は投資家ではないから他人ごとのように聞いていたが、株価というのは、研究の対象として相当面白いものなのだろう。1998年の米国のLTMCの破綻、2008年のリーマンショックの経験から、一旦危機的状況になれば、ブラック・ショールズ方程式に代表される金融工学の理論通りに市場が反応しないことは明らかである。しかし、株価の理論はその後もさらに精緻化され、大手投資会社やヘッジファンドに浸透している。ひょっとすると、すでに人間のパニック心理の徴候を方程式化して事前にヘッジできるようになっているのかもしれない。
 こうした問題を考える天才的な頭脳をもった学者がいて、それをうまく利用して資産家が巨万の富を得ている一方で、マネーゲームのために株価が暴落し、景気が後退すれば、一般庶民の側が、賃金や年金を減額されたり、失業したりと大きな影響を受ける。米国を中心とした現在の金融資本主義は、かつていくつかの国で実施された計画経済と比べたら断然よいと思うが、経済学理論の俊英たちには、もうちょっとましな制度を考え出してもらいたいものである。

by t0hori | 2018-02-06 23:58 | 日誌 | Comments(0)  

<< 平昌オリンピックを見て思ったこと サーカスの空中ブランコ >>